心の成長はずっと続く~スティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」~(後編)

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前編では、

自立に必要な3つの習慣について

書きました。

自立=私的成功

といいかえることも出来ます。

後編では、その次の段階について考えてきます。

上の図にもあるように

私的成功の次の段階は

人間関係を含めた公的成功です。

その公的成功に近づくための習慣が3つあるそうです。

第4の習慣(WinWinを考える)

公的成功は、

他者を打ち負かして手にする勝利のことではありません。

かかわった全員のためになる結果に達するように

効果的な人現関係を築くこと

つまりWin-Winの関係を作る

ことです。

このWin-Winの関係を作るために

必要な資質は2つ

①自分のWinを求めて相手に伝える「勇気」があること

②相手にWinを与える「思いやり」があること

頭ではわかっていても

嫉妬心や自分の劣等感

出世欲や承認欲求など

様々な感情とシチュエーションによって

心の底からWin-Winを目指せないときもあります。

そして何よりも

相手から深く信頼されていなければ

Win-Winをつかむことはできないのです。

人からの信頼は

銀行口座のように増減します。

自分の信頼口座には

どれぐらい信頼がたまっているんだろう。。。

目には見えませんが

お金で買えないとてもとても大切なものです。

コヴィーは信頼口座の残高を増やす方法を

6つ教えてくれています。

①相手の価値観や重視していることを本当に理解しようとすること

②小さな思いやりや礼儀を大切にすること

③約束を守ること

④お互いに期待することを明確に仕、誤解を生まないようにすること

⑤誠実さを言動で示すこと

⑥過ちは心から謝ること

どれも当たり前のことでありながら

どれかを怠って信頼残高を減らしてしまうのです。

第5の習慣(まず理解に徹し、そして理解される)

本当の信頼を得て自分の影響力を発揮するには

まず相手の話を深く聞く必要がある、

とコヴィーは言います。

相手を理解しない人は理解してもらえないのです。

この「聴く」力は

Win-Winの関係を築くのにもとても重要で

聞き方の段階で言うと

最高レベルのスキルを必要とします。

それは「共感による傾聴」というスキルです。

相手の目線で話を聞き

心の底から誠意をもって

相手を理解しようとすること。

相手が「何を言ったか」

ではなく

「どう感じたか」

に耳を傾けるのです。

これは、もしかしたら時間がかかることかもしれません。

ですが、使った時間は

信頼という大きなメリットを

もたらしてくれます。

この共感による傾聴の上達のために

コヴィーは4つのステップを紹介してくれています。

×自分の世界を通して相手の世界を決めつける

解釈「私は外で遊ぶのが好きだったから
息子もきっとアウトドアが好きなはず」
評価「私も昔は夢を見たけど
それは現実的じゃない」
助言「勉強をした方が身のためだよ」探り「学校で先生に叱られたんだって?」

〇相手の目線で世界を見る

①話の中身を繰り返す「仕事が嫌なんだ」「仕事が嫌なんだね」
②話の中身を自分の言葉
に置き換える
「仕事にやる気が出なくて」「そうか、会社に行きたくないんだね。」
③相手の感情を反映する「今日は休んでもいいかな」「なんだか疲れているみたいだね」
④自分の言葉に置き換え
つつ、感情を反映する
「今日は休んでもいいかな」「疲れているようだから、会社に行き
たくないんだね」

正しいことを伝えるよりも話をよく聞くこと

コミュニケ―ションの目的は、

最終的には自分を理解してもらい

相手の行動を引き出すことにあります。

人が「あの人についていこう」と思うとき

その人が「何を言ったか」ではなく

「どういう人物か」で決めています。

結局、自分を理解してもらってついてきてもらうためには

いかに普段から相手を尊重し

相手に寄り添っているか、

いかに相手の目線で世界を見ようとしているかに尽きる

ということなのです。

これは、親子関係においても

全く同じだと思います。

子供を一人の人間として尊重し、

寄り添い理解しようとするとき

心がつながるのだと確信しています。

第6の習慣(シナジーを作り出す)

シナジーとは

個別のものを合わせて

個々の和より大きな成果を得ることを言います。

コヴィーはシナジーを

「人生において最も崇高な活動」

と言っています。

それは、シナジーを創り出せば

今まで存在しなかった新しいものを

生み出せるからです。

シナジーをもたらすようなコミュニケーションは、

お互いの信頼と協力の度合いが

最も高い状態です。

ここでは「第3の案」が生まれます。

第3の案とは、

どちらも最初は考えていなかった案のことです。

対立する意見の

「どちらを取るか」ではなく

どちらの意見も生かした新しい案。

つまりWin-Winです。

ただ、場合によっては時間がかかるかもしれません。

相手がいることだし、今までなかった案を生み出すのは

簡単ではありません。

だけど、

どんな相手に対しても違いを尊重して

シナジーを作り出せると信じて、

根気よく人と接するからこそ

第3案にたどり着くのですね。

第7の習慣(刃を研ぐ)

第1~6の習慣でより大きな効果を出すために

日々自分を鍛え”切れ味”を高める習慣が

第7の習慣です。

日々、自分の器を育てるために

4つの側面でバランスよく刃を研ぐ時間をとるとよいそうです。

4つの側面とは

①肉体的側面

食事・休養・運動によって体をメンテナンスする

②精神的側面

心を静め、自らの価値観を深く見つめる

③知的側面

知識を増やし、情報選択・収集力を身に着ける

④社会・情緒的側面

他人との関係を強化し、心の平安を保つ

であり

これらをバランスよく磨いていくことで

第6までの習慣とのシナジー効果で

上へ向かう螺旋のように

自分が高まる好循環が生まれるのです。

だから7つの習慣の関係図では

第7の習慣が

外側からほかの6つの習慣を囲む形に

なっているのですね。

まとめ

7つの習慣について

概要をまとめるだけでも盛沢山になりました。

それほど

あらゆる側面から

人格を磨くということに特化した習慣

それがこの7つの習慣なのだと思います。

中には私も大切だと持ってきたこともありました。

ただ、こんな風に系統立てて

まとめてあると

自分に何が欠けていて何が必要なのか

これから意識するべきことが

見えたような気がします。

内側からにじみ出る人間性

それを磨き続けたいと思います。

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